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Full 3DプリントモデルC3によるデザイン革新
原典:
https://adaxis.eu/2024/02/22/revolutionizing-design-with-full-3d-printed-model-c3/
このコンテンツはAdaxisによって作成されました。

ネーデルラント・ハールレムに拠点を置くコンピュテーショナルデザインスタジオMTL(More Than Layers)と産業用3Dプリントハブ3DMZ(3D Makers Zone)の画期的なコラボレーションにより、3Dプリントの領域でアートとテクノロジーを融合させた証としてModel.C3プロジェクトが誕生しました。
完全3Dプリントラウンジ家具「Model.C3」は、コンピュテーショナルデザインスタジオMTLと産業用3Dプリントハブ3DMZの協業から生まれた革新的作品です。ハールレムの文化・音楽施設「Patronaat」内にリニューアルオープンしたCLUB3のために、細部までこだわって設計されました。
Model.C3の特長はモジュール式デザインにあり、CLUB3内のさまざまな空間に合わせて多彩なレイアウトが可能です。ナイトクラブの大空間から、Boiler Stageと呼ばれるDJステージ、Expoという展示スペースまで、用途に応じてシームレスに変化します。自然な曲線美とオールホワイトの色調が、機能性と美観の両立を実現しています。
本プロジェクトは、大型3Dプリントにおける画期的な進化を示しています。従来のレイヤー方式を超えるロボットアームを採用し、多方向での造形が可能になったことで、複雑な形状や高い構造強度を実現しました。Model.C3の独自形状と高い耐久性は、オーダーメイド家具から建築部材まで、産業用ロボットアームが製造業に革命をもたらす可能性を示しています。
この高度な造形手法を支えているのが、ADAXISのソフトウェア「AdaOne」です。AdaOneは大型3Dプリント用ロボットアームの制御を一手に担い、設計データを機械可読コードに変換します。部品最適化、軌道計画、プロセス最適化、ロボットシミュレーション、プログラム生成、プロセス監視など、多彩な機能を備え、Model.C3のように開発段階が反復的なプロジェクトにおいて不可欠な役割を果たしています。

「More Than Layers」創設者 Michael John Sweers 氏の言葉:
「Club3プロジェクトでは、デザインの革新を追求しつつ、各コンセプトを確実に実現可能なものにすることを目指しました。従来、デザイン構想から製造可能な製品へ至るまでには、多数の反復工程が必要で、製造適性の制約により以前のステージに立ち戻ることもしばしばありました。これは時間を浪費するだけでなく、創造的探究の幅を制限していました。
AdaOneはワークフローを一新し、初期デザインから製造可能な構成への移行を大幅に簡素化しました。特にロボットアーム向けスライシングプロセスの簡略化機能が秀逸で、デザイナーは早期段階で自分たちのコンセプトを検証できるようになり、創造的な選択肢の幅が格段に広がりました。クライアントとの煩雑なやり取りを減らし、創造性と実用性のギャップを埋めることで、想像力だけでなく確実に具現化可能なデザインを実現できたのです。
また、大型の一体構造部品を製造する際には特有の課題が伴います。AdaOneの迅速な反復機能は極めて重要で、その場で製造プロセスを調整しながら高い品質を維持し、プロジェクトの野心的なデザイン目標を損なうことなく進行できました。」

Model.C3は、LyondellBasellが新たに発売したBeon3D素材を採用して製作されました。高い耐久性、滑らかな仕上がり、優れた美観、そしてリサイクル性を兼ね備えたこの素材の選定は、製造プロセスにおける持続可能性へのコミットメントを示し、環境配慮型の業界トレンドとも整合しています。
Model.C3プロジェクトは、デザインとテクノロジーの融合における画期的なマイルストーンであるだけでなく、製造の未来を形作る上で3Dプリントとロボットアームが果たす変革的役割を強調しています。産業が進化するにつれ、Model.C3のようなプロジェクトは、創造性と技術が一体となり、デザインと生産の可能性を再定義する新たな時代への道を切り拓いていきます。