MX3D

WAAM材料ポートフォリオの拡張:スーパー二相ステンレス鋼

原典:

WAAM材料ポートフォリオの拡張:スーパー二相ステンレス鋼

MX3Dによって書かれたコンテンツ

ワイヤ・アーク積層造形(WAAM)は、産業用途における荷重支持部品への適用が急速に進んでいます。材料の選択肢をさらに拡大するため、MX3Dはスーパー二相ステンレス鋼(ER2594)のWAAM適用に成功し、オフショア、海洋、エネルギー、化学プロセスといった過酷な環境への対応を目指しています。本試験に使用されたワイヤは、パートナーであるNovaMetal社から供給されました。

製造適用性の検証
製造適用性を確認するため、MX3Dはベルギー溶接研究所(BWI)と共同で包括的な認証プログラムを実施しました。本プログラムでは、5 mmおよび50 mmのWAAM造形試験片に対して、曲げ試験、引張試験、衝撃試験、および放射線検査を実施しました。

 

曲げ試験:薄肉・厚肉の双方で高い延性を確認

曲げ試験はASME BPVC Section IXに準拠して実施されました。

  • 5 mmおよび50 mmの試験片はいずれも180°まで曲げられ、規格で定められた伸び条件を満たしました。
  • 外観検査の結果、すべての試験片において割れや表面欠陥は確認されませんでした。

これにより、厚肉のWAAM造形スーパー二相材料においても、安定した延性および良好な層間結合が確保されていることが示されました。

This is the title

metal shit

引張試験:強度および伸び性能の確認

引張試験はISO 6892-1(Method A)に準拠し、WAAM造形方向に対して垂直方向から試験片を採取して実施されました。

  • 5 mm試験片では、降伏強さ約550 MPa、引張強さ約760 MPa、伸び30%以上を示しました。
  • 50 mm試験片ではさらに高い値を示し、降伏強さ約580 MPa、引張強さ最大850 MPa、伸び約35%が確認されました。

すべての結果は合格基準を満たしており、断面厚さに関わらず安定した機械的特性が得られることが確認されました。

Macroscopic examination

マクロ観察およびミクロ観察の結果、異常相や層間欠陥のない均一な二相組織が確認され、安定したWAAMプロセスと機械特性の裏付けが得られました。

5 mm

This is the title

1mm

50 mm

衝撃試験:要求値を大きく上回る靭性

シャルピーVノッチ衝撃試験は、ASTM SA-370およびASME BPVC Section IXに準拠し、–40℃において50 mm試験片で実施されました。

  • 規格で要求される最低衝撃エネルギーは27 Jですが、測定値は約94 J〜158 Jの範囲で、平均値は100 Jを大きく上回りました。
  • 代表値として119 Jが得られており、要求値を大幅に上回る結果となりました。

これにより、WAAMで造形されたスーパー二相材料が低温環境下においても優れた靭性を有することが確認されました。

放射線検査:内部品質の検証

放射線(X線)検査は、薄肉および厚肉の両方のWAAM試験片に対して実施されました。
その結果、鋳造品や鍛造品と同等レベルの高い内部品質が確認され、重大な欠陥は検出されませんでした。

This is the title

first

This is the title

second

産業用WAAMへの意義

スーパー二相ステンレス鋼の認証成功により、WAAMが高強度・耐食性・高靭性を兼ね備えた部品を産業規模で提供可能であることが示されました。

機械試験および各種検査において性能が実証されたことで、WAAMによるスーパー二相材料は、オフショア、海洋、エネルギー、化学プロセス分野において、従来の製造方法に代わる有力な選択肢となります。

関連事例

他のパートナーによる活用事例や最新情報もぜひご覧ください。